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以前の生活を取り戻したい、だけど

福島第1原発:被ばく2作業員搬送 やけどの症状
福島第1原発:困惑の現場、硬い表情…作業員3人被ばく
福島第1原発:長靴はかず足ぬれ 作業手順に問題か
(リンク先はいずれも毎日新聞)

本日福島第1原発の復旧作業にあたっていた労働者3人が被曝した。くるぶしまでしかない靴をはいて放射性物質で汚染された水に入り、足が濡れて被曝したらしい。NHKのニュースだと「作業員が被曝」としか言わないが、上記毎日新聞記事によると「協力会社の社員」とのこと。

ここからはわたしの推測なので実際とは異なるかもしれないが少し整理してみる。「協力会社」というのは、一般的に考えると、業務委託している下請企業か、いわゆる「もっぱら派遣」など恒常的な派遣元となっている派遣会社だろう。契約の流れとしては、東電本体→東電工業などの東電子会社→委託の下請企業または派遣会社→労働者という流れか。さらに労働者にいく前に手配師(人夫出し)が噛んでいる可能性もある。契約の流れは、業務指示の流れであると同時に、東電本体が払ったお金が実際の作業者に流れるルートでもある。間に挟まっているものが多ければ多いほど、実際の作業者が受け取る賃金が目減りしていくのは容易に想像できる。つまりピンハネだ。

ハローワーク相双の求人情報を転載したサイトで、高山総業という「協力会社」の一つであろう会社の、福島原発作業員の労働条件の一例を見ることができる。
http://job.j-sen.jp/hellowork/job_3373229/
作業員の日給は9,000円~11,000円。今は非常時だからもう少し高いかもしれない。年齢・資格・経験・学歴一切不問。もちろん正社員ではなく非正規だから期間の定めのある雇用だ。東電本体の正社員の賃金・退職金・福利厚生・社会保険その他の保障とは天と地の開きがあると想像する。平時・非常時を問わず、原発の最前線で働く人々が「国のため、国民のため」と考えていないとは言わないが、働く目的は何よりも食うためだろう。わたしが原発作業員だったとしたら、ヒーローに祭り上げるより、まともな賃金を支払え、水に濡れない長靴くらい履かせろと言いたい。

持ち場を離れないという記事で紹介した日本の原発奴隷では「原発ジプシー」についてふれている。

日本の原子力発電所における最も危険な仕事のために、下請け労働者、ホームレス、非行少年、放浪者や貧困者を募ることは、30年以上もの間、習慣的に行われてきた。そして、今日も続いている。慶応大学の物理学教授、藤田祐幸氏の調査によると、この間、700人から 1000人の下請け労働者が亡くなり、さらに何千人もが癌にかかっている。

理論上、原子力発電所を運営する会社は、最大値の放射線を浴びるまでホームレスを雇用し、その後、「彼らの健康のために」解雇し、ふたたび彼らを路上へ送り出す。現実は、その同じ労働者が、数日後、もしくは数ヵ月後、偽名でふたたび契約されている。そういうわけで、約10年間、雇用者の多くが、許容値の何百倍もの放射線にさらされている説明がつくのである。


「早く以前の生活を取り戻したい」と誰も言う。わたしもそう思う。しかし、「以前の生活を取り戻す」というのが、 3.11以前のように原発に依存して放埓なまでにエネルギーを消費し続けることを意味するとしたら、それには反対だ。日本の原発が、構造的に貧困者の危険で劣悪な労働の上に成り立っているのが分かった上で、「わたしたちの快適な暮らしのために、貧しい人たちは今までどおり原発の中で這いずり回ってください」なんてとても言えない。原発の建設された地域は、いざ事故となれば生活が根こそぎ破壊されることも分かった。他者の困苦や犠牲の上にあぐらをかいて笑って暮らしたいとは思わない。歴史が3.11の前と後に分けられるなら、これからはよい歴史をつくりたい。

元記事 http://blogs.yahoo.co.jp/tonko_hard/51530160.html
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