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NHKスペシャル「海軍400時間の証言発見」

8/9のNHKスペシャル「海軍400時間の証言発見」を見た。

15年戦争当時の旧海軍の将校たちが、「同じ過ちを繰り返さないため」として、戦後12年間にわたって意見交換を重ねた「海軍反省会」と称する会合があった。会合自体が極秘でその内容も公開されてこなかった。今回のNHKスペシャルは、秘蔵されてきたその録音テープを元に構成されたもので、生々しい貴重な証言の数々に驚かされた。

特に印象的だったのは、軍令部(陸軍の参謀本部に相当)の極めて少数のエリート中のエリートである参謀将校たちの証言である。軍令部は海軍の作戦立案を司り、軍政(人事・軍備など)を担当する海軍省と共同で海軍を統括した。海軍省が内閣に従属しているのに比して、軍令部は軍の統帥権を保持する天皇に直属してこれを輔弼するという位置づけから強大な権限を持つこととなる。そして作戦立案という参謀本来の権限を越えて政治に容喙し、無謀な日米開戦に向けての主導的役割を果たした。驚くべきは、このエリート参謀将校たちの意思決定の動機付けである。曰く陸軍との軋轢・競争、曰く軍備予算の確保、曰く軍内の人間関係。。。これは軍人というより官僚の発想ではないかと思った。「大東亜戦争」の大義名分であった「日本の独立を守る」とか「アジアの解放」とか、そんなことはどうやら意識の外であったようだ。そして、戦争遂行にあたっての長期的な戦略もなかったらしき証言を聞くと、ただただ嘆息せざるを得ない。その上、連合艦隊長官山本五十六の立案したミッドウェイ作戦が勝算に乏しいことを感得しながらも、代替案を提示できないがゆえにそれに引きずられ、破局の引き金を引いてしまった無能さ・無責任さに呆れるばかりだ。実際の作戦を遂行しおびただしい部下を死なせた戦闘指揮官OBがそれをなじり、「腹から戦争を理解していない」と糾弾するのは当然だと思えた。

良いか悪いかは別にして、当時の同盟国ナチスドイツでは、ヒトラーは政権獲得以前まだ議会第二党であった1930年の段階で、第三帝国の見取り図を描き戦争目標と戦争計画の大枠を構想していた。また、ドイツ軍部を強力なシビリアンコントロール(政治の主導権)の下に置くことを企図し、その一身に統帥権を集約すべく国防相・陸軍最高司令官を兼務し、OKWを新設してプロイセン以来の伝統ある参謀本部の権威と権限を相対的に弱めた。そして、私(ヒトラー)を選んだドイツ国民が滅ぶのは自業自得だ、ドイツ国民は栄光に値しないと絶叫して自殺を遂げた。この旧同盟国の有り様を思うとき、日本の軍国主義とはいったい何だったのだろうかと考え込んでしまう。そして現在の日本でも、果たして長期的な展望や広い視野を持っている政治家や官僚がどれほどいるのかと思う。自らが日本社会の有り方を設計し、その行く末を決める主体なのだと自覚する国民がどれほどいるのかと思う。なんだか70年前とあまり変わっていないような気がする。。

元記事 http://blogs.yahoo.co.jp/tonko_hard/48857737.html
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