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「国民会議」の第1回公開シンポジウムに行ってきた

12月11日、「著作権保護期間の延長問題を考える国民会議」の第1回公開シンポジウムに参加してきました。上野達弘氏(立教大学法学部助教授)の基調講演と、賛成側の三田誠広氏(小説家)の講演には間に合わなかったのですが、福井健策氏(弁護士・ニューヨーク州弁護士)の反対側講演の途中から聴くことができました。

福井氏のお話はだいたい本などで読んだ内容なのですが、身振り手振りを交えて、抑揚があってよどみない話し振りで素晴らしかったです。最後のほうでは、映画・音楽・小説・戯曲・マンガ・アニメなどあらゆるジャンルで、いかに過去の作品の翻案・改変をくり返すことで文化そのものが豊かになってきたのかを、具体例を挙げながら説明されたところは圧巻でした。「一定の保護期間の間は著作権を手厚く保護し、その期間が過ぎたらそれを社会の共有財産として文化の土壌に返していく、そういう文化のサイクルの本来のあり方」を力説され、非常に説得力がありました。休憩時間中の来場者の会話を立ち聞きしたところによると、福井氏は元々役者から法律家に転じたらしいです。その後もクリエーターの現場と近い仕事をされているようで、現場の事情や人脈に通じていて、人に訴える力のある具体的かつ論理的な話ができるんだということのようです。「三田氏が論破されてたね」なんて笑っていました。なるほどなーと思いました。福井氏の「ライブ・エンタテインメントの著作権」という本を読んだのですが、あまりに実務的なので読み通すのが大変でした。そういえば。

休憩後のパネルディスカッションのパネリストは、田中辰雄(慶應義塾大学経済学部助教授)、富田倫生(電子図書館「青空文庫」呼びかけ人)、平田オリザ(劇作家、演出家)、松本零士(漫画家)、三田誠広(小説家)、山形浩生(評論家)の各氏で、進行は中村伊知哉氏(慶應義塾大学教授、国際IT財団専務理事)。印象に残った発言を順不同で書き留めておきます。

松本零士氏
。。。死後70年を強硬に主張。本音は120年。。。困った。論証なき信念を情緒的に語るだけ。「家族の生活を守る」「涙ながらに」「歯を食いしばって」「万古不変の」といったフレーズがとてもむなしいです。そういう話を聞くのにわたしの時間を1秒でも費やしたくなかったです。

平田オリザ氏
劇作家の場合は原作の翻案が不可避、原作者遺族の許諾が得られないケースもままあり、作家個人としては延長反対が多い。松本氏は古典と近現代の作品の翻案を同列に扱うなと言うが、例えばチェーホフは戯曲では古典とされているが、44歳で死なずに80歳まで生きて保護期間が70年だったらまだ著作権切れになっていない。
保護期間延長はコンテンツを保持する先進国の発展途上国への文化的収奪につながる。自分は作品をアジア・アフリカの若い役者達に演じてもらえたらうれしい。著作者が金じゃなくて創作者としての名誉が欲しいと言うのであれば、日本で20年延長された分の著作権料は遺族に渡さず、半分を国内の若いクリエーターの育成のために、残りの半分をユニセフなどに委託して発展途上国の文化発展促進に役立てたらどうかと提案したい。圧力をかけてくるアメリカの鼻もあかせて一石三鳥だ。(会場から拍手)

富田倫生氏
青空文庫の書籍のテキスト・データ化は、著作物を埋もれさせることを防ぐと同時に、視覚障碍者の文化の享受にも役立っている。例えば点字化や文字の拡大が容易になることなど。20年延長されれば、これからの20年間版権切れの作家が出ないことになる。

会場アンケートは、ばっちり反対って書いて来ましたよ!今後第2回、第3回と続けていくようなので引き続き注目していきたいと思います。なお、シンポは国民会議のサイトでビデオとして見られるようになるそうです。

■このブログでの著作権保護期間延長に関する記事
著作権保護「死後70年」の要望について2006/9/17
著作権保護期間延長にあらためて反対する2006/9/23
著作権保護期間の延長問題を考える国民会議2006/11/12
国民会議のサイトが充実!2006/11/23

元記事 http://blogs.yahoo.co.jp/tonko_hard/24925652.html
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