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三時の子守唄

細野晴臣の「三時の子守唄」という曲があります。歌詞はうたまっぷに掲載されていますのでご覧になってください。「宵待草」という映画に使われたと聞いていますが、見ていません。この曲が大大好きで、勝手にストーリーを考えてしまい、それが染み付いてしまっていて、それを壊したくないから。

子守唄


昭和初期のある地方都市の妓楼。凶作続きで困窮した挙句に、口減らしのために売られてきた貧農の娘がいた。まだ14歳の少女だったが日に何人もの客を取らされ、公界で過ごすうちに肺病を患うようになる。ある日、町の旋盤工の一行が店に来て、見習いの19歳の青年がこの病気持ちの娼婦にあてがわれた。青年は少女を抱くことなく一晩を過ごした。少女が既にやつれ始めているのを見て取ったこともあるが、何よりこの少女と話がしたくなったからだ。普段ほとんど喋ることのない自分が、この子の前ではポツリポツリとでも話をすることができるのが不思議だった。少女のほうも、自分だけを床に寝かせて話をする青年を最初こそ訝しげに見ていたが、彼の仕事のしくじりや、面白おかしい町の噂、外国の銀幕のスターの話などにすぐに引き込まれ、珍しく声を上げて笑いさえした。なにしろ本来は、まだ箸が転がっても可笑しい年頃なのだ。やがて小さなあくびをもらした少女を寝かしつけ、青年もまたその隣でぐっすり眠った。

青年は少女のもとに通うようになった。とは言っても見習いの薄給、せいぜい月に1度、良くて2度、いつも日曜日の午後のことだった。そしていつもお茶を飲みながら話をして帰るだけ。いつしか、彼女に話をすることが彼の支えになっていた。そして、彼の話を聞くことが彼女の支えになっていた。その午後の時間だけが、お互いの心と体が休まる時だった。目を輝かせながら話を聞くうちに寝息をたてることもある少女を見ながら、青年はいつか必ずお金を貯めてこの少女を身請けをすることを自分の心の中で誓った。

半年ほど経って少女の病状は日ごとに悪化していた。もう客を取ることもできない厄介者となり、蒲団部屋に寝かされ半ば放置されていた。青年は金を払いその蒲団部屋を訪れる。やせ細った白い手をさすりながら、今日は彼女の話を聞いた。少女の故郷の話。秋の夕陽に照らされて薔薇色に染まる山々、豊作の田の黄金色に揺れる稲穂の海、小作料を払った後に年に数えるほどしか食べられない米の白さのまぶしいこと。。。

青年が次に遊郭を訪れたとき、少女は小さな骨壷に収まっていた。その骨壷を抱え、彼は店で聞いた彼女の在所に向かう。黄昏時に峠にさしかかり、眼下に広がる一面の田と燃えるように赤い山並み見たとき、彼は獣の叫びのような声をあげて泣いた。

なんちゃって♪

元記事 http://blogs.yahoo.co.jp/tonko_hard/36713126.html
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